自治の可能性を考える
「和のイデオロギー」が支配するなかで、大部分の住民が、なんらかの制裁をおそれて・・・
あるいは面倒なことにかかわり合うことを嫌って、あるいは他人事への無関心をきめこんで、役所や組織団体の理不尽に眼をつぶり、もしくは泣き寝入りしているとき。
あえて、それに異見と異議を申し立て、抵抗する住民がいれば、その住民のなかに「元気」を発見することができるでしょう。
なんであれ「権力」と事を構えるには「元気」がなくてはならないからです。
こうした旧来の地域秩序を維持する考え方と行動様式を決定的に動揺させ融解させたのは、昭和40年代以降、全国で、いわゆる地域開発事業を阻止しようとして台頭した住民運動の続発でした。
住民運動の衝撃は、公私の開発事業を挫折させ遷延させ変更させたことのみにとどまらなかったのです。
その最大の意味は、地域における生活価値優先の原則を抵抗運動の形で主張し「和のイデオロギー」に真向うから挑戦したことでした。
「和のイデオロギー」が地域社会における少数者の利益と権利をふみにじるのならば、紛争を覚悟して、紛争こそを自己主張と問題解決の積極的な手段として使うほかないのです。