湘南を観察・・・むらさきしきぶ
寒風に椀ぎ取られるようにして木々の葉が飛ばされていく。
いずれ落ちる葉とはいえ、美しく色づいた葉ならばこそ、穏やかな陽射しのもとに散りたいだろうに、とつい思ってしまうが、木としては一刻も早く枯葉を捨て、寒さと対決するつもりなのかもしれない。
木枯らしの翌朝、いつもの林に入ってみると、野鳥たちが嬉々として餌をあさっていた。
ムラサキシキブのラベンダー色の実もつつかれているようだ。
対生する葉のつけねから花柄を出し、六月にピンクの花をつけたムラサキシキブは、一〇月頃薄紫色の直径三ミリほどの実を二〇~三〇個ずつつける。
この木は、イチモンジカメノコハムシの食草で、葉の裏にいる幼虫は自分の脱皮がらを背負って生活し、成虫になると亀の子のような格好になる虫で、通年観察をするとおもしろい。